City Lights

from kyoto

フットワークの軽さと文学

フットワークが軽い

足の運びが軽妙、機敏であるさま。転じて、行動が迅速であったり行動の切り替えがすばやいさまなどを意味する表現。

(weblio 実用日本語表現辞典)

 日本霊異記/今昔物語集/宇治拾遺物語/発心集(池澤直樹編集 日本文学全集08)

 

宇治拾遺物語」は鎌倉時代前期に成立したとされる説話集の一つである。

芥川の「鼻」や「地獄変」などの原典としても有名で、高校古典教材の多くに「児のそら寝」が取り扱われている。

しかし内容はケッコーな下ネタ(というのも小学生が深夜に思いつくようなもの)が多く、当時の仏教的な思想であったり、なんかそういう道徳心を目覚めさせるなんてことはほとんどない。

そんな説話集が読み継がれ、現代にも生きながらえてるという点において、文学はフットワークの軽さが案外肝要なんかもしれへん。

 あちらこちらに顔を出し、あちらこちらの手足で勝負する。

 

 

にしても、この河出の文学全集の面白いこと。

町田康目当てで読んだけれど「今昔物語」、「発心集」ともに傑作であります。

その他、「竹取物語」や「平家物語」もマストバイ。

次は「源氏物語」か。挫折する予感。