City Lights

from kyoto

よんだもの

じぶんって何?

じぶん・この不思議な存在 (講談社現代新書) 作者:鷲田清一 講談社 Amazon 昔、鷲田清一は大阪大学の総長(学長)だった。 鷲田清一が総長だったので、大阪大学を受験した。(余裕で不合格だった。) 鷲田さんはその主張をいろいろと言い換えて、いろいろと…

孤独を連れて

女のいない男たち(村上春樹) 女のいない男たち (文春文庫) 作者:村上春樹 文藝春秋 Amazon ある日の雨は側溝にただただ流れてゆく。 彼らは生まれ落ちた瞬間に、暗闇へと落ちてゆく。 小説というものの定義が数多あることは知っているが 大体のものは側溝に…

おれはこの男に惚れたんだぁ間違いねえ

男の愛 たびだちの詩 作者:町田 康 左右社 Amazon 男の愛(町田康) 海道一の大親分 清水次郎長のお話 もはやストーリーは説明不要やけど、 清水を追われたから西へ向かって、そんで修行するぜってところまで。 町田康が描けば、全員があほになるが、 全員が…

あっそうだ

最近というか、少し前から短歌作るのハマってて、 「あっそうだ黒のリップを見かけたら捨てるか煮るか焼くかしといて」 これとか好きなんですね 女の子がうちに黒のリップを忘れたらしくて探してほしいって言われて なかなか見つからんかったんですね その子…

一人称単数

一人称単数(村上春樹) 一人称単数 (文春e-book) 作者:村上 春樹 文藝春秋 Amazon ボウイの「I」は「オレ」ってよりも 「私(ワタクシ)」って感じがしていた 「一人称単数」は「僕」の物語である 自明ではあるがこれは「僕」にしか語り得ない。 「彼」や「彼女…

背骨で語ろう

推し、燃ゆ(宇佐見りん) 推し、燃ゆ 作者:宇佐見りん 河出書房新社 Amazon あなたの推しは誰ですか? その推しにどれほど捧げられますか? 恋とは違う、遠くから見るファンとも違う、 「推し」という存在 何か事故ったら「悲しい」「可哀想」よりも「心配…

その言葉を僕に下さい

えーえんとくちからえーえんとくちから永遠解く力を下さい 笹井宏之 ひとさらい 笹井宏之第一歌集(笹井宏之) ひとさらい 笹井宏之第一歌集 作者:笹井 宏之 発売日: 2011/01/24 メディア: 単行本(ソフトカバー) その言葉を僕に下さい。 言葉は交換できるも…

フットワークの軽さと文学

フットワークが軽い 足の運びが軽妙、機敏であるさま。転じて、行動が迅速であったり行動の切り替えがすばやいさまなどを意味する表現。 (weblio 実用日本語表現辞典) 日本霊異記/今昔物語集/宇治拾遺物語/発心集(池澤直樹編集 日本文学全集08) 日本霊異記/…

いちご同盟

いちご同盟(三田誠広) いちご同盟 (集英社文庫) 作者:三田誠広 発売日: 2014/10/03 メディア: Kindle版 そのときは一生懸命に目の前のことに。 そして僕たちは受け入れる準備だって四六時中している。 つつがなく、しおらしく。 現実ってのは5:5の割合で曖昧…

彷徨う魂魄

ギケイキ(町田康) ギケイキ 千年の流転 (河出文庫) 作者:町田康 発売日: 2018/08/17 メディア: Kindle版 ほんだらね、ゆうたらね、自分のしゃべってる言語はね、誰かしらの言語であるからにしてね。 いま一度、言葉について考えねばならない。 この言葉は…

AKIRA

革命とは、世界がひっくり返ること ひっくり返るというのは価値が逆転すること 労働の対価としての金ではなく 金の対価としての労働 崇高な倫理観は裏に、暴力が表になる 人は新しいものを生み出す創造と同じものを生み出す再構築によって進化してきたけど A…